アンドレス・イニエスタという名前を知らないサッカーファンはいないだろう。
スペインを代表する選手であり、バルセロナのシンボルだった。
【これぞイニエスタ、いつも通りのイニエスタ】
— サッカーアナライザー(図解分析ブログ) (@_socceranalyzer) 2018年7月22日
プレスしてくる相手に、トラップ前から正面かつゴール方向を向く。縦と中の選択肢やゴールへの意識を相手に提示し立ち止まらせる。そこからパーフェクトなコントロールオリエンタード。抜いたらまたすぐ次の相手に正対。リーガと変わらないイニエスタ。 pic.twitter.com/sOw9l3slr1
Jリーグデビュー戦でさっそくイケメンプレーを連発するイニをご覧ください。 pic.twitter.com/NnaKH3HP2C
— イニエスタbot (@haegiwayabatan) 2018年7月22日
華麗なテクニック、ボールコントロール、恐ろしいほどのキープ力、針の穴を通すかのようなスルーパス、誰もが憧れるプレーをいとも簡単にやってのけてしまう天才サッカー選手だ。
イニエスタのプレーの凄さ、巧さの理由を考えてみたい。
《目次》
相手を感じる力
イニエスタの特徴はボールを持った時の視線だ。
常にボールと相手がみえるところを見ている。
それ故に相手の動きを感じることができるのだ。
相手を感じるためには見えなければならない。
何を考えているのか、何を狙っているのか、サッカーはそこのせめぎ合いなのだ。
ボールの置き所
どこにボールを置いてドリブルをすればよいかということだ。
相手の足が届かないところへ。
そして相手に身体を掴まれそうになった瞬間に身体を入れ替えることができる。
その為にいかにボールをどこへ置いておくべきかを知らなければならない。
イニエスタは常に自分が上手くコントロールできるところにボールを置いておけるのだ。
トップスピードでボールを扱う技術
イニエスタが世界トップレベルのサッカー選手である一番の理由はトップスピードでボールを正確に扱える技術を有しているからだ。世界で最も速く、強い相手がいる中でやってのけてしまう。相手はイニエスタの動きの先を読むことができない。行くのか行かないのか、どちらにいくのか、どこにパスを出すのか、相手に読ませない。速くプレーできるし、ゆっくりプレーすることもできる。それ故に変幻自在なのだ。
唯一無二の武器
一流の選手はここぞという勝負どころで繰り出す強力な武器を持っている。
イニエスタの武器といえばこれだ。足が決して届かない深さでのダブルタッチ。
上述したボールの置き所、そして相手との間合いを極めた先にある武器だ。
相手を抜き去ったら決定的なチャンスになる場面、もしくは相手に奪われたら決定的なピンチになる場面でしばしば使われる必殺技だ。
相手が近くても恐れない
上手ければ上手いほど、レベルが高い選手になればなるほど、相手が近くても恐れない。手を出せば掴めそうな距離にいても平気でボールを持てる感覚を持っている。イニエスタは相手を恐れない。どんなに近くに野獣がいても問題ない自信を持っているわけだ。速く厳しいプレッシャーの中でたどり着いた境地なのだ。狭いところから逃げてはいけない。プレッシャーから逃げてはいけないのだ。
日本サッカーがイニエスタから学ぶべきこと
日本の少年サッカーの多くの現場では、相手との駆け引きがないがしろにされているように感じる。「自分たちのサッカーをやろう!」 というコーチの声がピッチに響き渡る。
子供たちは一生懸命、仲間にボールをパスし、ゴールまで運んでゆく。しかし、私はなにか違和感を感じるのだ。
この子達は相手を見ていない。。。
もう少しわかりやすくいうと相手と駆け引きしていないということです。
相手は動くカラーコーンのようなもので上手くよける、上手く逃げるかのようにプレーしている。
コーチのいう「自分たちのサッカー」という言葉に偽りはないのだろう。しかし、決定的にサッカーの本質が抜け落ちていると私は感じるのです。
相手不在のサッカー。駆け引きできないサッカー。
これは日本のサッカーが長年抱えてきた問題なのではないか。
育成年代のサッカーを見れば明らかなんです。
イニエスタのプレーのポイントをまとめると
・相手を感じること
・ボールの置き所
・プレッシャーの中でボールを扱う技術
・相手が近くても恐れない
これらはすべて相手の存在があってこそ磨かれるものなのです。
相手がいなければ天才的なプレーができるのであれば、フリースタイラーにはなれるかもしれないけれどサッカー選手にはなれないでしょう。
イニエスタの巧さの理由を考えてみると、日本サッカーが学ぶべきことがみえてくる。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…
スポンサードリンク
“生きる”ことの本質を教えてくれる漫画『神々の山嶺』
人生を熱く生きたいと思わせてくれる名作
不可能などないと思わせてくれる漫画『BLUE GIANT』