リオ五輪サッカー男子は開催国ブラジルの悲願の初優勝、金メダルで幕を下ろした。
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PKを決めた後の選手たちの涙、ネイマールの表情を見てきっと多くの人がほっとしたのではないだろうか、試合中の選手たちの重苦しい表情をみていて、試合を観ていてその重圧が伝わってくるようだった。
若き英雄ネイマールが背負った重圧はあまりにも重かったんじゃないだろうか。
試合後にネイマールはこうコメントを残した。
ネイマール「僕には重過ぎた。今日、僕はチャンピオンという称号をもたらし、主将のアームバンドと共に愛情を受け取り、それを誇りに感じた。けど、僕は今日限りで主将の座から降りる。メッセージを発信する事で、チッチ監督は新たな主将を探せる」 pic.twitter.com/RTiVqpz6Yl
— CHELS/CREAM (@mizunoshingo) 2016年8月21日
近年、ブラジル代表が低迷する中で希望の星として現れたネイマールという若きエース。まだ23歳、彼はサッカーを愛し、サッカーにも愛されている。彼のキャラクター、表現力が観るものを虜にし、それ故に過度の期待を抱かせてしまった。
サッカー王国ブラジルが生んだ数々の名選手、ペレ、ガリンシャ、ジーコ、ロマーリオ、ロナウド、ロナウジーニョ... 数えきれない英雄たちが残してきた軌跡が、今回のリオ五輪にかける国の想いが、ブラジルという国の感情が彼にのしかかった。
ネイマールが背負った重圧は想像を絶するものだったに違いない。
それでも結果を手にする彼はやはりエースでありブラジルの英雄なのだ。
ネイマールはただただサッカーを楽しみたいだけなのだ。
彼はサッカーを愛するために、プレーする喜びを享受するために、サッカーという最高の遊びをするために、自分のすべてを表現するために再びピッチに立つだろう。
ドイツは真のサッカー強国
ドイツを称えることも忘れてはいけない。
闘莉王はこんなことを口にしている。
「ブラジルにとっては本当に最高の展開になった。国中が盛り上がっている。スタジアムだけでなく、街もみんな大騒ぎ。正直見ていて、ブラジルが負ける展開だった。PK戦に持ち込まれて敗北を覚悟するほど、後半と延長戦はドイツの展開だった。ブラジルの優れた個人技を、パスワークで殺していた。ドイツはさすがだなと改めて感じさせられた」
「ドイツはブラジルと違ってA代表のトッププレーヤーが来ていない。ずっとブーイングされる圧倒的なアウェーでリードされていても、落ち着いていた。展開を崩さずに、自分たちの戦術を貫く姿勢を見せた。ブラジルW杯では7-1でブラジルに勝っている。いまだに国として、チーム戦術においても、ブラジルとの格の違いを感じる試合だった。凄いよ。彼らはサッカーを知っている。今日はドイツがホームで戦っていたら、ブラジルは勝てなかった。そう感じてしまう。ブラジルもマラカナンだからこそ勝てた試合だと思う。圧倒的なアウェーで冷静なサッカーをして、ブラジルの勢いを後半殺したドイツのことは褒めないといけないと思う」
まったくもってドイツの強さを実感した試合だった。
まだ無名な選手たちがアウェーの地であれだけ堂々と揺るぎない自分たちのサッカーを貫き、互角の戦いを演じたドイツの若き選手たちは本当に強く、素晴らしかった。
大会前のブラジルとの練習試合で圧倒的な差をみせつけられた日本も、近い将来この舞台でもっと堂々と戦える日がくるのだと信じて。
その為に本気で遊ぶ機会をもっともっとつくっていかなきゃいけないと思います。
【参考記事】
王国ブラジルとの圧倒的な差、それは本気で遊んだ経験の差 - 大人になってから学ぶサッカーの本質とは
サッカーの本質を追求する旅はつづく...
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