バルサがすべてを上回ったクラシコ
終わってみれば0-4とバルサの快勝に終わった。
試合開始からバルサにボールを持たれる展開になったレアル。いつものように”持たせる”ではなく、”持たれる”状態だった。常に後手後手の守備。視線を外されるパスで走らされ、相手をつかむことができなかった。ボールを持ってもバルサの素早いプレスに苦し紛れのパスしか出せない。単発の攻撃しかできないレアルはバルサのゴールをこじ開けることはできなかった。
バルサはイニエスタとブスケスを中心にゲームを巧みに組み立てた。ほぼすべての局面でレアルより早く判断し、プレーした。バルサの攻撃をクリエイトするイニエスタの姿は美しかった。
レアルをいなし続けたイニエスタ
イニエスタ凄すぎ😳😳😳
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— ツイッターグランプリ (@tweet__GP) 2015, 11月 22
レアルのプレスを巧みにいなす。常に相手がどこにいるか、どこからくるかを把握している。察知している。感じている。あの感覚はもはや神の域だ。世界トップレベルのレアルの選手たちがいなされ続ける。これはすごいことだ。イニエスタは決して足が速いわけではない。決して身体が強いわけではない。イニエスタは上手すぎるのである。
”強さ”とか”速さ”を、凌駕している。タイミングを巧みに外し、相手に頭の中を読ませない。イニエスタは”速さ”ではなく”早さ”でプレーする。イニエスタにゲームを創られたら勝利することは困難になるということがよく分かる一戦だった。
個の力を最大化するバルサ
バルサは選手の個性を最大化するシステムを見出した。メッシ、ネイマール、スアレスという圧倒的な個性が共存するチームは美しく果てしなく強い。しかし、この強さも何かが狂ったら機能しなくなる。それがサッカーだ。今回は個性を最大化することに成功したバルサが勝利したが、レアルも個の力を最大化することができれば、こんな一方的な展開にはならないだろう。
イニエスタはバルサの指揮者だ
イニエスタは試合を通して判断ミスをしない。それは”見えている”からであり、”知っている”からである。このレベルまで到達するには、濃密な時間をピッチでどれだけ過ごすことができるか、これに尽きるのだと思う。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…
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