大人になってから学ぶサッカーの本質とは

サッカーの本質を追求するWebマガジン 考えるよりも感じることを大切に 美しさとは何かを感じる心を大切に 大切なものを失わない為に書き綴る                    ※当ブログはプロモーションが含まれています

いつまでも夢を追いかける馬鹿なサッカーマンを育てる

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場所:MF Cafe(表参道ー原宿)

 

昨日は滋賀のセゾンFC代表、岩谷篤人氏のトークイベントに行ってきました。

岩谷さんといえば2006年の全国高校サッカー大会で野洲高校をセクシーフットボールを日本一に導いたときの影の指揮官(当時野洲のヘッドコーチ)であり、天才指導者として全国に名を馳せている方である。

 


高校サッカー史上最も美しいゴール(日本代表:乾貴士当時17歳) - YouTube

このゴールの生みの親といってもいいのではないだろうか。

 

サッカーの育成年代の指導者が多く集まり、最高の雰囲気のサッカーカフェでトークイベントはスタートした。

 

ただただ思ったこと感じたことを言葉で表現していく

様々な質問に対して時間をかけて返答していく岩谷氏は質問の本質はどこにあるのか考えながらも誰かが喜びそうな答えや誰もが頷くような正しい答えを出すという雰囲気は全くなかった、ただただ自分が思ったこと感じたことを言葉に紡いでいく。

インタビュアーは予想不可能な反応しかないから重労働だったはずだ。(有坂さんお疲れ様でした!)

 

大切なのはサッカーの本質を伝えること

育成年代の指導者の中では岩谷さんの練習はものすごくマニアックで有名なこともあり、マニアックな練習について聞きたい気持ちもあったけれども、そんな質問などは愚問であるということが岩谷さんが発する言葉を聞いていてすぐに理解できた。大切なのはサッカーの楽しさ、面白さ、やりがいを伝えることなんだと 、細かい練習 方法とかノウハウとかそんなもん話てもしゃーない。そんな雰囲気があった。そして岩谷さんはサッカーの本質を存分に語ってくれた。

 

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 敵が自分の上手さをひきたてる

こういう表現ができる指導者って少ないと思う。敵は”よける”、”かわす”、”倒す”という表現はよく使われるけれども、この表現はまさにど真ん中だと思う。サッカーは相手を邪魔に感じるのではなく、相手がいなきゃ始まらないスポーツなのである。

それなのに敵がいない設定でやる練習が多すぎる日本は教科書を尊重しすぎて本質が抜けちゃってたりする。

敵がいる中でのトレーニングか敵がいない中でのトレーニングかで変わる。

敵に囲まれた時にダメなのか平気なのか。

敵がいる時に自分の技術を出せる選手にするのが出発点。

丸くなって使いやすい選手になったらあかん

育成年代は子供の角をとったらあかん。丸くなったらあかん。大人が扱いやすいようになったらあかんという気持ちは子供達も持たなければならない。と

更に印象的だった言葉は、「育成年代はなにか秀でたものを作ってあげたい。」「指導者の言うとうりにすんなよ。指導者の気づいてないとこを磨けよ。と子供には言ってる」

指導者はどうしても足りてない部分に目がいってしまうけれども大事なのは選手の得意にしたいところとその子の未来を想像してあげること。

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選手を育てたのではなく選手の夢を育てた

何人もJリーガーを送り出している氏に対して、選手を指導する上で大切にしていることはありますか?という質問があった。岩谷氏は「選手を育てたのではなく選手の夢を育てたんや。」と言った。なんて素敵な言葉なんだと思った。選手に夢をみせられるような環境を作って、その夢を一緒に共有することが大切だということなんだろう。そこに大人のエゴは存在しない。

 

いつまでも夢を追いかける馬鹿なサッカーマンを育てる

一番グッときた言葉である。

世の中は「正しさ」よりも「楽しさ」を持った人に強く惹かれるはずなのに、どうしても「正しさ」ばかりを考えるようになっている。何かが欠落していても「楽しさ」を持った人間が圧倒的に魅力的である。完璧な人間などは存在せず、未熟なままでもありのままをさらけ出せることが魅力であり「楽しさ」の源泉なのである。

いつまでも夢を追いかけて良いのである!馬鹿で良いのである!何歳になっても本気でサッカーをしても良いのである!

 

一番魅力のあった教え子は成績オール1の不良番長

最後に、いままでで一番印象に残ってる選手を教えてください。という質問。

「昔、ヨシイっていうのがいたんやけど、地元の中学全部束ねてる総番長やった。でもサッカーはむちゃくちゃ上手かった。相手が腹立つようなおちょくり方がメチャメチャ上手くてシュートも強いし上手いしメチャ魅力的やった。でも成績はオール1やった。」

 

こういう話ができる指導者はなかなかいないだろう。岩谷さんは本当に魅力に溢れていた。なににも捉われない、ルールに縛られない。どこにも属さない。大事なのは俺が感じたことである。そんな感じだ。でも本当に大事なのは自分の気持ちに素直になることだ。自分もそうありたいと思う。

 

サッカーに必要な要素はきっと「正しさ」よりも「楽しさ」「面白さ」でありそれはなによりも人間らしいということであり、自然な有様であるのだと思う。 

そんなことを岩谷さんの話を聞いていて強烈に感じた。

 

サッカーの本質を追求する旅はつづく…