不良のお兄さんたちと一緒にサッカーをして上手くなった
不良のお兄さんたちと一緒に遊んでたら、サッカーが上手くなりました。
そう語るのは、やらっちこと屋良充紀(やら みつとし) 氏。
横浜の某所で行われた屋良氏のトークイベントのメモをここに記しておきたい。
屋良さんには何度かインタビューさせていただいてますが、サッカーの本質をユーモアに語れる希少種です。
屋良充紀(やら みつとし)プロフィール | ジュニアサッカーを応援しよう!
不良のお兄さんと一緒にボール遊びをして上手くなったと言う屋良氏の話を聞いて、自分の少年時代を思い出した。小学生の頃、近所の広場でサッカーをしていると、様々な大人たちが「勝負しよう!」って声かけてくれて、よく試合した。
上手い人や下手な人、オタクっぽい人、ヤクザみたいな人、色んな大人がサッカーで遊んでくれたのを覚えている。真剣勝負で遊んでくれたからこそ、試行錯誤したんですよね。勝ちたい!負けたくない!もっと褒められたい!もっと良いところ見せたい!そうやって上手くなったんだなぁと。
自分が楽しんでいると、子供たちは勝手に集まってくる
屋良氏はこう続ける。
遊びを通じて、サッカーが上手くなったし、そもそもサッカーは誰かに教わるものではないんですよ。
自分が楽しんでいると、子供たちが勝手に集まってくる。そういうものです。サッカーを楽しめない大人は子供に関わっちゃいけないんです。
サッカーを楽しめない大人…そのように見える人って、大抵厳しさとか苦しさがないと真の成長はないと思い込んでる人だと思うんです。
これはあながち間違いではないのですが、サッカーを始めたばかりの子供に対して、良かれと思って厳しいアプローチをしてしまう大人が多いが故にサッカーが嫌いになってやめてしまう子供が後を絶たない。
そういう大人は、サッカーの楽しみ方を知らないのだと思います。
自分が楽しんでいると、子供たちが勝手に集まってくる この言葉は真実であり、名言だと思います。まずはサッカーを楽しめる大人が増えないといけない。
子供たちの主体性を引き出すこと
子供の主体性を引き出せるようになると、自己主張が出てくる。
そうなるとケンカが起こるんだけど、大人が止めちゃいけないんですね。
子供たちだけで解決すること、子供たちの世界を大事にしないといけないんですね。
いま、日本に不足しているのは遊び場だと思います。子供たちだけで自由に遊べる場所が本当に少なくなった。過剰管理、過保護になってしまって、いつでも大人が子供たちの世界に干渉してしまう。そうなると子供たちは自分たちだけで、問題を解決する術を学ぶ機会を失ってしまいます。サッカーにおいても当然マイナスです。
日本の教育文化が、子供の思考停止を後押ししている。
屋良さんはこう続けましたが、つまり教育とは何かを今一度考え直さなければならないのだと思います。定められた正解を求めることよりも、それぞれがそれぞれの正解を見出さなければならない世の中であるということなんです。それを踏まえて教育していかなければなりません。サッカーは自分の頭で考えて、プレーしなければなりません。サッカーも正解は常に変化します。これからの社会と同じなんです。
スペインでは幼少期からサッカーを教えますが?という問いに
屋良さんイベントにて
— Daisuke Kubota 🎸⚽️🎣⊿ (@kubotti_suerte) July 3, 2019
「スペインでは幼少期からサッカーを教えますが…」という趣旨の問いについて、屋良さんの回答
「刺身で食えるものをさ、火通したくないじゃん」
「刺身で食えるくらい新鮮なものを、煮たり焼いたりしなくてもそれで美味いんだから。手を加えないほうがいい」
最高w pic.twitter.com/XaOltbc4Ax
これほど秀逸な回答は屋良さんにしかできない。
スペインではこうやっている。ドイツではこう!なのに日本はなぜサッカー先進国のように教えないのか。このようにいう人とても多いのですが、スペインのサッカーはスペイン人に最適化されているし、ドイツのサッカーはドイツ人に最適化されているわけです。言葉も違えば、当然文化も違う。骨格も性質も全然違う。だからこそ日本人に最適化する必要があるのだと思います。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…