2017年現在、世界最高のサイドバックといえば必ずこの男が候補の筆頭に上がるだろう。スペインのセビージャFCで頭角を現し、FCバルセロナでは黄金期を過ごし、そして今ではイタリア、セリエAのユベントスでスクデットとチャンピオンズリーグに王手をかけるチームで、最高のパフォーマンスを見せている。
彼の名はダニエウ・アウヴェス・ダ・シウヴァ(Daniel Alves da Silva, 1983年5月6日 - )、ブラジル・バイーア州ジュアゼイロ出身のサッカー選手だ。
超攻撃的なプレースタイル、リスクを恐れないチャレンジングな精神、野生的な表現力がダニエウ・アウヴェスの魅力だ。日本には彼のようなサイドバックは出てきていない。
そんな世界最高の野生的サイドバック、ダニエウ・アウヴェスの魅力を紐解いていきたい。
サイドバックとは思えないシュートセンス
大一番で決定的な仕事を平気でやってのけるダニエウ・アウヴェス。彼のシュートセンスは抜群だ。セビージャ時代から、どこからでもゴールを襲う彼のシュートは精度が高く脅威だった。アウトサイドで鋭いカーブをかけたり、インサイドで内に巻いた回転をかけたり、インステップで強烈な無回転シュートを見舞うなど、あらゆる球種を使い分ける。
世界最高のキックセンス
世界最高の右サイドバックは左足は添えるだけで良いと言っている。アウヴェスの右足は警戒され、どんな相手も蹴らせまいと必死にディフェンスをするのだけれど、アウトサイドでも精度の高いキックができるアウヴェスを封じることは困難を極める。どれほどのアシストを実現してきたことだろう… 相手に読ませないこと、常識に捉われないことが大切なのだ。そしてアイデアを実現するためにひたすら技を磨かなければアウヴェスに近づくことはできない。
独自の感覚で勝負すること
独特のステップ、独自の感覚で勝負すること。サッカーは自分の感覚を追求し、それを磨くことが大切なのだとダニエウ・アウヴェスのプレーを見るたびに思う。相手との駆け引きで勝つために追求するべきは独自性だ。自分にしか刻めないリズムで勝負すること。これがダニエウ・アウヴェスの真骨頂だ。
遊び心を忘れてはならない
サッカーというのは真剣な遊びなのだ。それを忘れてはならない。もちろん相手はリスペクトしなければならないが、サッカーを楽しむという本質を忘れてしまってはダメなのである。死ぬ気でやれ!本気でやれ!などという指導者の声が聞こえてくるが、言うべきは死ぬ気で遊べ!本気で遊べ!ということだ。相手の殺気に満ちたプレッシャーから逃れる方法は柔らかくいなすことだ。柔らかくいなすには遊び心がベースになければならない。剛には剛を、それでは美しくないし怪我をする。
相手との駆け引きを楽しむこと
サッカーは相手との駆け引きのゲームだ。相手が何をするか、どこに行こうとしているかを常に感じなければならない。それと同時に自分がやろうとしているプレーも読ませてはならない。とても知的なゲームだ。相手を欺く身体の運用、フェイントやボールコントロールは試合の中でしか身につかない。ダニエウ・アウヴェスのボールの動かし方、身体の使い方をよく見れば、駆け引きの真髄が見えてくる。
世界最高の守備センス
世界最高のサイドバックは超攻撃的である。でも、ディフェンダーとしてはどうなのだろうかという疑問を感じる人がいるかもしれない。映像を見ればわかるようにダニエウ・アウヴェスは守備力も世界最高レベルにある。攻撃的で野生的な守備で数々の一流選手からボールを奪取してきた。球際の守備、相手の懐の奥深くまで体をねじ込んで奪う能力は世界屈指だ。
世界最高のサイドバックをしっかりと目に焼き付けておきたい。
https://twitter.com/CalciAmici/status/864923154015297536
https://twitter.com/KeiskeHorie/status/864924762769895425
サッカーの本質を追求する旅はつづく…