レアンドロ・パレデス。
コパアメリカ2019でアルゼンチン代表に選出された新たなアンカーだ。
アルゼンチンにこんなタイプの選手が出てくるとは思はなかった。
いわゆる、ガツガツと激しくボールホルダーにアタックしてボールを奪い、豊富な運動量でチームを鼓舞するザ・アルゼンチンタイプの守備的MFとは異なるからだ。
パレデスの魅力は精度の高い「縦パス」、相手の激しいプレスをいなす足元の技術、そしてどんな状況でも焦らず落ち着きを持ってプレーできる選手である。
当然、守備能力も高い。
そしてパレデスはボールの配球役になるだけでなく、隙あらば目の覚めるような精度の高いミドルシュートを決められる。
そんなパレデスがボールを持った時に相手はむやみにボールに行くと簡単にかわされ、縦パスを入れられ、時にはロングボールでチャンスを演出されてしまう。プレスに行かなければミドルシュートを打たれてしまう。
派手さはないが、相手にとってとても厄介な選手なのだ。
そんなパレデスのプレーをご覧いただきたい。
まずはプレー集から。
精度の高い中長距離の縦パスをバシバシと通す
Leo "Stambouli" Paredes, le milieu qui sert à rien et qui joue pas vers l'avant pic.twitter.com/SdeDl4yLKp
— Abbé-Piotr (@SimonPiotrG) April 6, 2019
彼の一番の魅力。
それは縦パスの精度だ。
中盤の底に陣取ると一気にゴールに近い選手に最高のボールを出すことができる。
縦パスの射程距離が長ければチームの攻撃スピードは当然早くなり、その分相手に脅威を与えることができる。
そして判断の精度が高い。
ボールが来る前に選択肢をいくつか用意しているから迷うことなく、最適な選択をすることができる。
武器を持つことの重要性を知ること
パレデスのこのシュートめっちゃ好きwwww pic.twitter.com/yE2JwCD3Xh
— とーま (@tks_0105) April 24, 2017
Last time we beat Cagliari in Sardinia, it was Leo Paredes who grabbed the winner...
— AS Roma English (@ASRomaEN) May 6, 2018
#ASRoma #CagliariRoma pic.twitter.com/NQy5BpmGh7
Leo Paredes aka Cannone umano pic.twitter.com/KvqLRiW8bg
— Popolo Rossonero (@popolorossoner) October 15, 2018
キックの威力も精度も申し分ない。
キーパーの意表を突く距離とタイミングでシュートを打っているのがわかるだろうか?パレデスのプレーを見ていると、自分の武器を最大化することの重要性を知ることができる。
フットボールをプレーすることにおいて重要なのは、自分のプレーを予測させないことだ。いつどこで武器を出すか、相手にわからないようにプレーすること。
相手が全く予想しないうちに自分の武器を発揮すること。
武器を使う時には相手にそのことを感じさせない。
これはとても大切なことなのではないだろうか?
日本の選手の多くは、常に武器をあからさまに持ってプレーするので相手からすると予想しやすい選手になってしまいがちだ。
武器は隠しておいて、ここぞという時にとっておくものだ。
パレデスはそんなことを教えてくれる。
これからの活躍に注目していただきたい。
ライタープロフィール
佐藤 靖晟 21歳
高校卒業後イタリアに渡り1シーズン半、その後スペインに移籍してプレー。現在は日本でイタリア語、スペイン語の通訳として活動中。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…