身長169cm、🇮🇹セリエA、SSC,ナポリに所属するベルギー代表のドリース・メルテンス。
彼は169cmという小さい身体でありながら圧倒的なスピードを生かした高速ドリブルが武器のウインガーだった。(2015-16シーズンまでは)
2016-17シーズン、序盤は前シーズン同様イタリア代表のインシーニェの控え、言わばスーパーサブのような立ち位置だった。
ところが、迎えた2016-17シーズン第10節エンポリ戦、そんな彼に転機が訪れた。
エースストライカー、イグアインの後釜としてやってきたミリクが怪我で長期離脱、同ポジションのガッビアディーニは不調に陥っていた。
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そこでサッリ監督は169cmのウインガーのCFとしての起用を決めた。
この試合でゴールを決めてから彼の爆発が始まった。
2016-17シーズン、28ゴール9アシスト、12月以降だけでハットトリック3回という圧倒的な爆発を見せたのだ。
こうして小さなウインガーはセリエAで最も優れたCFとしてその名前を轟かせたのである。
そんな彼の凄さの秘密を紐解いていこう。
ボールを奪われない球際の強さ
自分より大きな相手に囲まれても、彼らが襲いかかってきても、臆することなく落ち着いてボールを守り、密集地を切り抜ける。
身体に全く力みがなく、相手がどこから狙っているのかを常に感じ、それに合わせて身体を巧みに操る。余計な力が入ってないからこそ球際で力を発揮できるのだ。
圧倒的なスピードとキレ
静から動へが、とにかく速い。
その小さな身体を巧みに操り、ゴールに向かうメルテンスを相手DFはつかむことができない。まさにフェラーリだ。
周りの状況を的確に把握している
相手を感じ、よく観察している。
味方の動きも良く見ていることがよく分かる。
自分で勝負するだけでなく、より良い状況にある仲間を使うこともできる。トップ下の役割も器用にこなせるのもメルテンスの魅力なのだ。
抜群の決定力
CFとしての嗅覚、抜群の決定力も併せ持つメルテンス。サッカー選手として身体が小さいという事を見事にストロングポイントに変えたのだ。ゴール前でメルテンスに自由を与える事は致命的だ。
センス抜群のプレースキック
PK、FKともに一流である。
ファーストチョイスはまずゴール
常に相手の背後を狙っている。
抜群のスピードで裏に抜け出し、さらに抜群のボールコントロールでゴールを奪う。まさにゴールハンター。
こんな選手が相手にいたら、DFはお手上げだ。
遊び心も併せ持つ
ペナルティエリアの密集地でループシュートを選択するアイデアと遊び心。
あんなゴールを決められたら、相手キーパーはお手上げだ。
彼にほんの少しでもスペースを与えたらどこからでもチャンスを作り、穴を見つけ、簡単にゴールを決めてしまう。
169cmという小さすぎるストライカーは圧倒的な自信を感じさせ、大きな相手をものともしない。
ドリース・メルテンスは世界屈指のプレーヤーなのである。
ライタープロフィール
佐藤 靖晟 21歳
高校卒業後イタリアに渡り1シーズン半、今年からスペインに移籍してプレー。
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