🇮🇹セリエAの名門、ASローマでプレーするディエゴ・ペロッティをご存知だろうか。
キレのあるドリブル、柔らかなボールタッチが武器のアルゼンチン人である。
ポジションはサイドハーフ、ウイング、トレクアルティスタ(トップ下)、ゼロトップと攻撃的なポジションならどこでもこなせてしまう。
父親は元アルゼンチン代表で、ボカジュニアーズで活躍したしたウーゴ・ペロッティ。
2015-16シーズン途中の1月からジェノアでの活躍が認められ、ローマに移籍。
現在もローマで多くのファンを魅了するディエゴ・ペロッティの巧さの秘密を紐解いていきたい。
抜群の推進力!力強いボール運び!
常にボールを自分の中心に置き相手にボールを触らせない。腰を上手く使い相手をブロックしながらボールを運ぶ。ペロッティのドリブルの秘密は腰の強さ、あるいは使い方にありそうだ。身体の軸がブレない。これはアルゼンチンの選手の特徴でもある。
獣のように野生的なドリブル
相手の重心、相手がどこにいてどのようにボールを奪いにくるか、どこにスペースがあるのか良く見ている。
柔軟で力強く、自在にスピードに緩急をつけられるドリブルを見ていると、まるで獣のような野生を感じさせる。
ジワジワと相手にとって危険なスペースに侵入し、相手のアクションに対して自分の動きを決定する。まるで後出しジャンケンのように狡猾だ。
強烈なミドルシュート
ゆっくりと相手に向かい、相手を誘い、相手が足を出してきたら、それをかわしてスピードを上げる。
そしてその強靭な下半身から強烈なミドルシュートでゴールを脅かす。
左足が苦手ならラボーナで
スペースにボールを運ぶペロッティは、ペナルティエリアで充分なスペースがないと分かると、自分でシュートコースを作り、常人では思いつかないであろうラボーナでゴールを決める。
日本では多くの子どもたちが「両足練習しろ!」と言われるけれど、世界の一流選手を育む土壌は違う。
一流の選手になるためには普通の発想じゃダメなんだ。
常識を疑い、自由に発想し、それを表現できてはじめて世界に近づけるのだ。
PKの名手
PKの名手でもあるペロッティ。
ゆっくりと歩いてボールに近づく、そしてキーパーとギリギリまで駆け引きをしてゴールを確実にものにする。
相手を良くみる。相手の考えを読む。心を落ち着かせる。
それはPKでもドリブルでも同じだ。
ローマで輝くアルゼンチンの才能、ディエゴ・ペロッティにぜひ注目してほしい。
ライタープロフィール
佐藤 靖晟 21歳
高校卒業後イタリアに渡り1シーズン半、今年からスペインに移籍してプレー。
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