大人になってから学ぶサッカーの本質とは

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デル・ピエロに学ぶサッカーの本質 〜永遠のファンタジスタと呼ばれる理由〜

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デル ピエロ 真のサッカー選手になるための10の心得

アレッサンドロ デルピエロ 文藝春秋 2013-07-01
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by ヨメレバ

永遠のファンタジスタといえばアレッサンドロ・デル・ピエロという名前が浮かぶサッカー人が多いのではないだろうか。

ゴール前で魅せるプレーのすべてが美しかった。

あのロベルト・バッジョからファンタジスタの称号を受け継いだのは紛れもなくデル・ピエロだった。

 

デル・ピエロファンタジスタと呼ばれるきっかけになったゴールがこちら↓

フィオレンティーナ戦で魅せたこのスーパーゴールはサッカー通の間では未だに話題に上がるほどのインパクトだったのだ。

当時、サッカーを始めたばかりだった私は、何度も何度もこのプレーを見てイメージを膨らませたのを記憶している。

デル・ピエロがどんな選手かという紹介を読者の若い方々には序盤にしておきたいと思うのだけれども、まずはその美しいプレーを映像でご覧いただきたいと思う。

ゴール前で魔法をかける彼のプレーは多くの人々をサッカーに夢中にさせた。

これはチャンピオンズリーグマンチェスターU戦のゴールだ。

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デル・ピエロの経歴

クラブ

1991-1993 カルチョ・パドヴァ 

1993-2012 ユヴェントス 

2012-2014 シドニーFC 48 

2014 デリー・ディナモスFC 10 

代表歴

1991  イタリア U-17

1992-1993  イタリア U-18

1993-1996  イタリア U-21

1995-2008  イタリア

デル・ピエロといえばユベントスだ。

とりわけ、ジダンインザーギと生み出すプレーの数々は美しかった。

特に「デル・ピッポ」と呼ばれるインザーギとのツートップはまさにゴール量産機だった。

 

さて、セリエAの全盛期を盛り上げたデル・ピエロのプレーの数々を映像と共に紐解いていきたい。

 

ゴール前の絶妙なボールコントロール

背後からくる長いボールをしっかりとファーストタッチでコントロール、そして待ち受けるディフェンダーをキックフェイントで崩し、スペースを作ってからのシュート。

シュートはブロックされやすいファーではなく、あえてニアサイドへディフェンダーの股の間を抜くことでキーパーの死角を狙うといういくつもの高度なテクニックが詰まったゴールと言える。さらに付け加えおきたいのはデル・ピエロのボディバランスだ。

ボールを動かしながらも体幹がブレない。自分の身体をしっかりとコントロールできることの重要性を物語るゴールでもある。

 

天才が魅せるシュートセンス

注目してもらいたいのはシュートだ。サッカーをそれなりに経験した人間ならわかるのだが、目標に向かってまっすぐ足を振り抜くというのはとても難しい。

ましてやドリブルで移動しながらゴールの隅へボールをコントロールするこのシュートセンスは凄まじい。しかも決めたのは利き足ではない左足だ。これはイメージを具現化した結果といえよう。天才が魅せる抜群のシュートセンスである。

 

ファンタジスタと呼ばれる理由

デル・ピエロのゴール前のセンスを語ってきたけれども、無論それだけでファンタジスタと呼ぶには早計だ。この映像をご覧いただければわかるように、どんな局面でも解決してしまうテクニックと発想がファンタジスタと呼ばれる理由なのである。

相手を欺くセンス、相手に触られない場所へボールをコントロールするセンス、それを可能にする体幹の強さ。

数々のトッププレーヤーを凌駕してきたテクニック…

 

南米のズル賢さと欧州のエレガントさの融合

デル・ピエロのプレーは、南米のマリーシアと欧州サッカーのエレガントさが融合したかのようだ。相手の股の間を抜くタッチ、相手を欺くボールタッチ… そう、ストリートで培ったかのようなテクニックだ。そして欧州サッカーの力強さエレガントさも備えている。

大衆を魅了する理由はここにありそうだ。

ディフェンダーとの絶妙な駆け引き、ボールコントロール、身体のコントロール

 

ファンタジスタフリーキック

長距離無回転シュート、ドライブシュート、バナナシュート… デル・ピエロフリーキックは相手にとって脅威以外の何物でもなかっただろう。

リアルタイムで彼のプレーを観れたことは私のサッカー人生において財産である。

   

世界最高のストライカーのゴール

ボールへの反応の速さ、ゴール前の判断の早さ、ファーストタッチの正確性、シュート時の体幹コントロールの技術、これらすべてがを備えているからこそ世界最高のストライカーであり続けられたのである。

 

「常にど真ん中」がキーポイント

デル・ピエロのプレーを観て学んだことは、「常にど真ん中」が大切なんだということ。「上手い」「センスがある」と表現することは簡単だ。しかし、なぜ?を考えながら観てみると多くのことを学ぶことができる。

高く上がったコントロールが難しいボールをゴールに放つシュートが撃てる理由は、ボールのど真ん中に身体を運ぶことができるということである。

落下するボールに対して、どこに身体がいるべきかがセンスである。

ドリブルシュートを決めることができる理由も同様だ。

ボールのど真ん中に身体を運べる技術だ。言い換えれば、ボールを自分のど真ん中にコントロールする技術である。

 

歴代伝説のプレーヤーからは多くのことを学ぶことができる。

現代の選手にはない魅力、失われてしまった何かも発見することができるかもしれない。

最旬のサッカーだけでなく、昔のサッカーから学べることも多いのだ。 

 

サッカーの本質を追求する旅はつづく…