大人になってから学ぶサッカーの本質とは

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サッカーをセンス良く伝えるために読んでおきたい記事3選(vol.13)

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 サッカーに携わる全ての人に読んでもらいたい記事を3つセレクトしました。

野人と呼ばれた英雄岡野さんのインタビュー記事、育成年代の指導に携わる有坂さんのブログ、J契約解除をして南米サッカーに挑戦した須藤右介さんインタビュー記事、それぞれとっても魅力溢れる内容で、指導者のみならず現役選手にもサッカーに何かしらで携わる方にも是非読んでいただきたい内容です。

 

 

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「無理だよ」と言う人たちの考えをひっくり返したかった

僕はいろいろ言われ続けてきたんです。

「サッカーなんてバカみたいだから、やめたほうがいいんじゃない?」とか、「プロなんて無理だからやめておけよ」とかと言ってくる人がたくさんいましたね。

自分は何も行動しないのに。そういう人たちの考えをひっくり返したかったんですよ。捻くれてるのかもしれないですけど。

 中学時代の友だちにはサッカー部のない高校に行ったってことで「お前はもう無理だよ」って言ってくるヤツいましたね。

 

だけど僕はサッカー部を作って続けて、その友人はサッカーをやめてしまった。

僕は大学に行ってサッカーして、その友人は大学でもサッカーをしなくて。

 ただ、僕が洗濯係だったのを友人は知って「ほら見ろ」と。

「無理なんだから、サッカー辞めて違うことやったほうがいいよ」って言ってきたんですけど、そこから僕は大学選抜に入ってJリーグに入ることができた。

 友人だけじゃなくて、「お前みたいなのがいるから、サッカー界のレベルが低くなる」とまで言ってきた人もいたし。学校の先生からもいろいろ言われてましたから。

「サッカーで飯食えないから早く辞めたほうがいいよ」って。

 そんなことをずっと言われてきたので、「絶対この人たちを『ぎゃふん』と言わせてやろう」「よし! 続けていれば、いつかこの人たちを見返すことができるかもしれない!」という思いでやってました。

 

だけど「恨み」じゃないですよ。 ピンチがチャンスというか。だって結構、いろいろ辛いことだらけですよね。それを「どうやって楽しんで乗り越えるか」と考えてきたのが、自分にとって一番プラスになったんじゃないかなって。「やらされてる」と感じるのか、「自分でクリアしていこう」と思うのかで差が付くと思うんです。

r.gnavi.co.jp

 

強制力のなかではなくて、柔らかな空気感のなかだからこそ育まれた力 

ハーフタイムが終わり選手がグランドに入ってきたとき、そのチームのひとりの選手に

「みんな楽しそうにサッカーやるね」

と話してみると、

嬉しそうな顔をして「はい!楽しいですね!」

 こっちも嬉しくなっちゃって、「すごくいいねー。

自由にやらせてもらえてる感じなの?」

 

今度はきょとんとした顔になり、「え、自由ってなんですか?」

  そこで時間がなくなってしまったので「 後半も楽しんでね 」とだけ伝えてキックオフ。 

あの彼はもちろん自由って言葉の意味を単純に知らなかっただけだとは思いますが、自由が当たり前すぎる環境だからこそ、その言葉が彼らには存在していなかったのかもな、なんて妄想まで思わずしてしまいました。

 で、じつは、最後の順位決定戦での相手はそのチームでした。

 雨がかなり降ってきてしまい、グランドはぐちゃぐちゃ。 

試合展開的にはほぼ互角に進み、数少ない決定機も両GKのナイスセーブで決められず、得点が入らないまま延長戦に突入。 

延長戦でも同じような展開が続きましたが、ラスト2分くらいで相手がゴールを奪い、そのまま逃げ切られ 0対1 で終了しました。

 やってて思ったのは「 これは手強いな・・・ 」ということ。 

 

「 強いな 」と感じさせるチームはありますが、「 手強いな 」と感じさせるチームってほんと稀で。 

一見こっちが全然やれてるように見えるけども、大事なポイントはことごとく抑えられてる。

 手強さの正体は「 対応力 」の高さでした。

 うちが個人の力で局面を打開した後、あらためてそこを突いて行こうとするとひと足先にいいポジションをとられてたり。

 相手がパスで前進してくるなかでいいインターセプトからボールを奪えてチャンスが作れた後、あらためて相手のパスの分断を意気揚々と狙ってるとドリブルで突破されて前進されたり。 

うちは前後半でメンバーはほぼ入れ替わったのですが、それに対してもすぐに対応してきました。 

でもそれは指導者に対応の仕方を教えてもらったわけでは当然なくて試合をやっているなかで彼ら自身が自然と導き出した対応なんですよね。

 その対応力の高さは決して生まれもった能力なんかではなくて、「 言われたことをただやる 」という経験ではない「 自分で感じて、発想して、行動して、考える 」という経験を日々の練習や試合のなかで積み重ねてきているからこそ育まれた力。 

強制力のなかではなくて、柔らかな空気感のなかだからこそ育まれた力。

 ゆっくり、ゆっくりと、育まれた力。 

指導者の人があえて「 言わない 」ということを「 選んでいる 」その大きな大きな成果なんだと思います。

tetsufootball.hatenadiary.jp

 

フォルランやダレッサンドロはぐちゃぐちゃでも一切ミスしない。

プロなろ:プロなろに来る選手の中には、実際に海外に行っても「グラウンドとか環境が悪かったので帰ってきました」という選手もいるのですが、やはり日本でずっと良い環境でやってると、どうしてもそういう選手が多くなるんですかね。

 

須藤:後は自分が何を求めるかではないでしょうか。

良い環境で、良いレベルで、良いものをもらってプレーしたいのなら、やっぱりそれなりの選手にならないと無理です。

上を目指してるからこそ、これは理解しておく必要がある思うんですけど。

僕もブラジルに行って良い環境でプレーしてたわけではないですが、実際に強豪クラブとかと試合をしたら、「やっぱり大金稼ぐ奴はこういうプレーするんだな」というのを身に沁みて感じました。

 

プロなろ:例えばインテルナシオナルとかですか?

須藤:そうですね。インテルなんて物凄かったですね。

もう日本でのサッカーなんてお話にならないというか。

本当に田んぼみたいなグチャグチャな中で試合をしたのですが、例えばフォルランとかダレッサンドロとか代表クラスの選手は一切ミスしないです。

ボール来たらピタッと止めて、ボールを蹴ったらピタッと合わせて・・・もちろん、地面がびしゃびしゃで蹴れずに…ってことはあるんですけど、自分のところに来たボールは全てノーミスでした。

本田選手とか海外で戦ってる人はみんな、こういうのを相手にしてるんだなと。

僕はその時、トップオブトップの選手とやれたとは思うんですが、ちょっと僕のレベルではこれは無理だなと当時感じましたね。

育ちから子供の頃の環境から、全く違うでしょうし。

 

プロなろ:ダレッサンドロとかめちゃめちゃ上手そうですね。

須藤:めちゃくちゃうまいです!!めちゃくちゃ(笑)本当に上手いです。

日本に来る外国人選手も、もちろんみんな上手いです。

その中でも突出してるなと思ったのはフランサ(元柏)、ウェズレイ、マルケス(元名古屋)、マルチネス(C大阪)…みんな技術が高くて凄く上手いなと思いました。

でも、マッチアップしたダレッサンドロは比べ物にならないぐらい上手でしたね。

でも彼らは絶対、良い環境だけでやってないので。

アルゼンチンとかの物凄い環境で、例えば「この試合落とせないけど、相手チームの10番上手いからグラウンド荒らしといてやろうぜ」という世界でで育ってきてると思います。だから、プロの綺麗なピッチでミスなんて起きないと思うんです。

「このレベルでどうやったらミスするの?」って思ってるはずです。

もう晩年だったので、ダレッサンドロもスピードは昔より落ちてたと思います。

彼の得意なドリブルにも一回ついていきましたけど、それでも半端なかったです。

 

プロなろ:どうしたらダレッサンドロみたいな選手が日本でも出てくると思いますか?プロなろユーザーにはアルゼンチンやブラジルに行きたい!と問い合わせてくる選手も多いのですが。

 

須藤:うーん…やっぱりメンタルですかね。

何が起きてもブレないメンタルは大切ですよね。

もちろん日本の選手たちにも、そういうメンタルはあると思います。

でも、ビザが出ないとか、労働許可降りないとか、そういう様々なトラブルがある時にも、とにかくピッチの中でコツコツ自分の仕事を毎日全うできる。

そういうメンタルがあれば、あとは自分の持ってる技術を表現するだけですよね。

それで評価されるか、もっと下のレベルだと判断するかは、向こうが決めることですから。

何が起きても動じないように踏ん張れるメンタリティですよね、それがあれば海外でも他のことでもなんだって出来ると思います。 

もしブラジルに行くなら田舎へー。J契約解除から南米挑戦した須藤右介さんインタビュー

 

サッカーの本質を追求する旅はつづく…

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