大人になってから学ぶサッカーの本質とは

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リフティングが上手くてもサッカーが上手いことにはならない

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本物のテクニックとは何だろうか。

このテーマはもっと議論されても良いのではないかと思います。

Jリーグが1992年に発足して25年、日本も随分サッカーが盛んになりました。

海外で活躍する選手も増え、日本サッカーのレベルも確かに上がりました。

しかし、サッカー先進国のレベルへ到達するにはまだまだです。

南米やヨーロッパの国の人たちとサッカーをする度に感じることが、サッカーが上手いってどういうことなんだろう?ということです。

 

日本ではサッカーを始めたばかりの頃、リフティングの技術を重視します。

ジュニアのサッカークラブのセレクションでもリフティングの回数をテストするところはとても多い。

しかし、海外ではリフティングの回数など評価指標にすら入らないことが多いのです。

スペインのバルセロナで指導者経験を積み現在は日本で育成年代の指導に携わる村松尚登さんの著書「サッカー上達の科学 いやでも巧くなるトレーニングメソッド」にこんなことが書かれていました。

 

スペインでは、リフティングに対する意識が日本と比べて「とてつもなく低い」のが実情です。

FCバルセロナの下部組織で、あるコーチが10歳の選手たちに「リフティングを100回やってみろ」と指示したところ、できたのはたった一人だったという有名な逸話があります。その一人とは、日本人の久保建英君でした。

 日本では、地域の選抜チームに入るような選手であれば、多くの子どもたちが100回のリフティングを楽にこなしてしまうでしょう。しかしスペインでは、10歳でそれができる選手はほとんどいません。つまり、リフティングの上手い下手は、選手としての評価の対象になっていないのです。 

リフティングはそんなに重要じゃない

リフティングがいくら上手にできたってサッカーが上手いということにはならないということです。私自身も小学生の頃からリフティングは大事だと思い、日が暮れるまで練習し6年生の頃には1000回以上できるようになりましたが、試合でリフティングが生かされるかというとそんなことはありませんでした。

本気でプロを目指した経験を経て、海外でサッカーをしたり、海外のメソッドを学んで今思うのはサッカーが上手いとはどういうことかをもっと考えなきゃいけないということです。

しかし、日本の指導者の多くはいまだにリフティングができることを重要視したり、わかりやすい評価指標を設けることを重視しがちです。

だからこそ、本物のテクニックとは何だろうか。サッカーが上手いとはどういうことか、をもっと考える必要があるのだと思います。

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以前、現役のサッカー選手、私の尊敬する指導者に「本当にサッカーが上手いとはどういうことか」というテーマで書いていただきました。

サッカーが上手いということはどういうことか、を考えるきっかけになれば嬉しいです。

練習で下手でも試合で上手くやるブラジル人、イタリア人の話

ブラジルにいた頃、コーンドリブルは下手だけど試合で何人も抜ける選手、前線にいるだけだけど、点を取る選手を見ました。 イタリアにいた頃、パス練習は下手だけど試合では素晴らしいパスを通す選手、ボール扱いは下手だけど試合で大活躍する選手を何人も見ました。 それで凄く感じたのは、本当にサッカーが上手いとは*自分に何ができるかを知っていて、チームの役に立てる選手*です。

keikun028.hatenadiary.jp

 

本当にサッカーが上手いとはどういうことか「ボール扱いが上手い」ではなく「サッカーが上手い」ということであれば、その「上手さ」は、ピッチの中で起きていること全てにおいて当てはまる。つまり「サッカーが上手い」の定義は、決してボールがある時だけに限らない。ピッチの中、全てがサッカーそのものなのだから。と言いつつも、ボールがある時について強いて言うならば「自分が思ったことを、スムーズにしなやかに表現できる選手」

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優れたサッカー選手は相手を受け身にさせる

自分が行うことに対して無条件に相手を付き合わせることができる能動的な状態がボールを保持している時だと思います。そのボールを持っている状態の時に判断や感情を瞬時に擦り合わせ、表現することができる選手が優れたサッカー選手と呼ぶことができるでしょう。ボールを持っている時間が長いか短いかは優れているかどうかに関係はなく、少ないタッチで相手を自分達に付き合わせることができる局面もあれば、長くボールを持つことによって味方の協力を増やし、相手をより受け身にすることもあるからです。

keikun028.hatenadiary.jp

 

華麗なリフティングや見栄えの良いドリブルなどにフォーカスされてしまいがちですが、これから更に日本のサッカー文化が発展していくためには、このテーマをもっと考える必要があるのだと思います。

 

サッカーの本質を追求する旅はつづく…