サッカーのコーチになりたいのですが、サッカーの教え方のポイントなどアドバイスいただきたいです。という問い合わせをたまにいただきます。
サッカー経験者、未経験者問わず連絡をもらいます。
聞いてみると子供のサッカークラブにパパさんコーチとして関わることになったのがきっかけというのが多いです。
問い合わせのきっかけになる記事をいくつかご紹介↓
考え方は理解できて、とても共感できるのですが実際最適な環境を提供しているクラブはあるのでしょうか?
サッカーを適切に教えることができる指導者のいるクラブを見学に行きたいのですがご紹介いただけませんでしょうか…
などのご連絡をいただくのですが、そんな勉強熱心で素晴らしい方には最大限、私もできることをしたいし、微力ではありますが力にならせていただきたいと思っております。
今回は、サッカーコーチを志す人へ、読んで欲しい一冊をご紹介させていただきます。
この本の著者であるネルソン松原さんの指導者時代のスタンス。
※ネルソンさんの指導者時代をよく知る方のエピソードより抜粋
サッカーは教えるものじゃない
「ネルソンは、とにかく『教えない』。子供たちの前で、足技を少しだけ見せて楽しませる。それで盗ませるんだ。サッカーは押しつけられるもの、苦しいものじゃないというのが彼の方針。子どもと一緒に遊ぶことを大事にして、怒ったり、厳しく指導したりとかは絶対にしなかった。でも、遊びの中に技術の到達目標はちゃんと設定していたし、ゲームの勝敗にはこだわっていた。」
「試合中に気づいたことがあると、選手を手招きして耳元でワンポイントのアドバイスをささやき、良い発想をうながす。これは指導者として相当な力量だよ。」
ネルソン松原さんがスイミングの指導をしている時に感じたことを綴っている。
その一部をご紹介したい。
スポーツの指導というのは、教科書どおりにやるだけなら、そんなに難しくはない。すでに確立された手順や方法を押し付けるだけなら、命令や矯正だけしていればいい。誰にだってできるんだ。そうじゃなくて、何ができて何ができないかを見きわめて、練習するべき点を本人にさりげなく気づかせること。「こうすればできる」「ここまでならできる」という達成感を与えながら、新しい課題を付け加えて、だんだんと高度にしていくこと。その方法を独自のやり方で作っていかないといけない。
いちばん大事なことは、子どもたちが自分から「やりたい」「上手くなりたい」と思うように導いていくこと。それが、ほんとうの意味での指導者なんだ。教える相手によって、年齢や性格や集中力、身体能力や経験も異なるわけだから、いつも決まったやり方が通用するとは限らない。その時々の生徒に合った方法を採り、成果をちゃんと検証しながら、常に「どうやって上手くやらせるか」を考える。指導者の仕事とは、そういうことだと僕はおもっている。
サッカーコーチが大切にしなければいけないこと
私がサッカーコーチをしている時にいちばん大切にしていたことは、子供たちにサッカーを好きになってもらうこと。子供たちの好奇心を刺激することです。ネルソン松原さんの言うようにまさに子どもたち自身が「やりたい」「もっと上手くなりたい」という気持ちを持つようにならないかぎり子どもたちはサッカーをやらされることになってしまう。
自分から主体的にやらないとサッカーは楽しくないし、上手くもならないのです。
俺のいう通りにやれば上手くなる!と自信を持って言う人の多くが子供を強制し矯正することに躍起になってしまう。
結果的にサッカーが嫌いになってしまったり、疲れてやめてしまう子供が実はとても多い。
ジュニアサッカーの現場にはそんな大人がとても多いのです。
サッカーの魅力を伝えること
これからサッカーコーチを志す人には、子どもたちにサッカーをプレーする喜びを伝えて欲しい。
自分をピッチで表現する喜びを解放させてあげて欲しい。
サッカーを通じて、その子自身の魅力に気づかせてあげて欲しいと思います。
サッカーの本質を追求する旅はつづく…