大人になってから学ぶサッカーの本質とは

日本にいながら外国人リーグでプレーする私の目から見るサッカーの本質とは… 元サッカー選手、元サッカーコーチ、中南米放浪サッカー経験者として好き勝手語らせて頂きやす

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バスケットボールが本当に上手いとはどういうことか

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「バスケットボールが本当に上手いとはどういうことか」

 
この言葉を聞いたときに、最初に思い浮かべたのは『スラムダンク』の流川でした。
 
インターハイ一回戦、湘北vs.豊玉。
 
そこで流川は、相手のエース南に対してこう言いました。
 
 
「日本一の選手って、どんな選手だと思う…
きっと チームを日本一に導く選手だと思うんだよな
オレは それになる」

  
バスケットボールはチームスポーツです。
流川が言っているように「チームを勝たせられる選手」がバスケットボールが上手いと言えます。

 

たとえドリブルが誰よりも上手くても、毎試合30点取れる得点力があっても、
チームメイトから信頼されていなければなりません。
チームが勝てなければなりません。
 
流川は、山王戦で「パス」を覚えました。
 
今までは得点だけの選手が、チームメイトを活かすことを覚えたことで、
チーム力が上がり、山王に勝つことができました。
 
・・・
 

世界は広いということ

僕の知り合いに大学でバスケを指導している友達がいます。
 
その友達は、中国に遠征に行った時に北京2位のチームと対戦したそうです。
 
世界人口の6分の1を占める国、その国の大都市で2位のチーム。
 
 
そこで感じたのは、
 
「世界の広さ」
 
だったと驚いていました。
 
相手は高校三年生だったそうなんですが、日本の大学生と比べても明らかにレベルが高く、「上手い」「強い」の考え方がガラッと変わったそうです。
 
身長も高く、身体も大きく、個人の技術力も高い。
 
 
「バケモノだらけだった!!」と友達は言っていました。
 
 
結局、「上手い」「下手」「強い」「弱い」
というのは、比べる範囲や言葉を発した人によって変わるので、「バスケットボールが本当に上手い」というのもただの言葉で、100人いたら、100通りの答えがある言葉なんだろうなと思います。
 
今回は、僕なりの考えで、
「バスケットボールが本当に上手い」
という言葉についての思い出を話していこうと思います。
 

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小中学生の頃は、
・バスケが上手い人=カッコいいプレーができる人
でした。
 
NBAのハイライト動画ばかりを見ていたので、ハイライトになるようなカッコいい1対1、カッコいいドリブルができる選手に憧れて、そういったプレーを真似しながらバスケに夢中になりました。
 
だから、自主練はドリブル練習ばかり。
 
「どれだけ綺麗に得点を取れるか」
ということばかり目指していました。
 
でも、その考え方がガラっと変わるような
バスケ人生の転機を今まで二回体験してきました。
 
まず一回目は、アメリカを旅したときのこと。
 
 大学二年生のとき、
「アメリカでバスケをしないと一生後悔する気がする!」
という理由でチケットを取り、一人でアメリカに行きました。
 
完全に、ノリと勢いで飛行機に乗りました。
 
行き先だけが決まっていて、「NBA観戦をすること」という予定以外は、何一つ予定が決まっていない旅でした。
 
 
滞在した11日間の多くの時間は、ストリートコートでバスケをしました。

 
 
ストリートコートとは屋外のコートのことで、バスケ大国アメリカには、公園などにバスケコートがあります。
 

Andyに学んだバスケットの本質

そこで最初に1対1をしたのは、コートサイドにいたAndyという名前のバスケットマン。
 
Andyは、ドレッドヘアーにサングラスをし、
何やら太鼓みたいな楽器を持ってコートサイドにいたので、
たぶん、何か音楽をやっていると思われる47歳のオジさんです。
 
 
英語での説明をなんとなく理解して、
ストリートコート独自の「21点先取」の1対1開始。
  
・・・
 
Andyが最初にボールを持ち、
僕はディフェンスからスタートしました。
 
「アメリカのストリートバスケといえば、
ドリブルがめちゃくちゃ上手くて1対1が最強で…
めちゃくちゃ『バスケが上手い』んだろうな、この人も!!」
 
と心の中でニヤニヤしていたのですが…、
現実は違いました。
 
Andyは、お世辞にも「上手い」とは言えず、
ドリブルも特別な技術があるわけでもなく、
シュートフォームはめちゃくちゃでした。
 
ほぼ両手で投げつける感じのフォーム。
 
 
ようするに、僕の中でAndyは「下手」だったのです。
 
「あれ…?イメージとぜんぜん違うゾすとりーとばすけ」
 
小さい頃からYoutubeで見ていたストリートバスケは、
ドリブルが上手くて、トリッキーなプレーがあって、…
「カッコいいプレーが集まる場所」でした。
 
でも、目の前のAndyはイメージとは真逆。
 
Andyは、ディフェンスもしてきません。
 
2mくらい間合いを空けてきます。
シュートチェックに飛ぶこともない。
 
そして、オフェンスになると、
力でゴール下まで無我夢中で押し込むか、
謎の両手フォームからシュートを打つのみ。
 
いわゆる「スキル」は皆無でした。
 
・・・
 
でも、僕は勝負に負けたのです。
 
21点先取の1対1は、21点目のシュートを外したら15点まで戻るというルールがあるのですが、僕はAndyに打たされる外からのシュートが入らず、Andyはめちゃくちゃなフォームでも入れてきました。
 
Andyのシュートは、ほとんどバンクシュート。
 
ボードを使わずに、”綺麗に”ネットが揺れることはなく、
ほとんど全てのシュートがボードを使ってのシュート。
 
 
「このフォームでよく入るな(笑)」
と生意気なJapaneseは、心の中で笑っていました。
 
 
でも、Andyは”超”がつくほど真剣な表情。
 
ストリートコートという場所は、勝つことで賞金が貰えるかのような雰囲気がある、
まさに「サバイバル」という言葉がふさわしい場所でした。
 

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僕は、
「カッコいいプレーで得点を取ろう」
「ハイライトのような綺麗なプレーで得点を取ろう」
と思っていました。
 
でも、得点が入らず、勝負には負けた。
 
 
目の前にいるのは、
47歳の「カッコ悪いバスケをする」おじさん。
 
 
「あれ…?
 
なにかおかしいゾ…?
 
 
自分の方がドリブルもシュートも上手い
 
…はずなのに、勝負に勝ったのは、
あのカッコ悪い、めちゃくちゃなフォームのオジさん…
 
『バスケが上手い』ってなんだ???」
 
・・・
 
親や友達からの沢山の心配と、
半年間のバイトで貯めたお金で得た貴重な体験でした。
 
小学生のときから大切にしてきた宝物が一瞬で壊されてしまったような感覚。
 
でも、なんとなく”清清しい”気持ちがあって、
壊された宝物とは別のものを手に入れられた気分でした。
 
 
日本に帰国してから、
「どんな形でもシュートを決めきること」
が僕の信念になりました。
 
「カッコいいプレー」「カッコ悪いプレー」
の境目がなくなって、過程よりも結果重視。
 
どんなにカッコいいプレーをしても、
どんなにドリブルが上手くてスキルがあっても、
シュートを決められなかったら、バスケは上手くない。
 
 
Andyのプレーを見たら、
ほぼ全てのバスケ経験者が「バスケが上手い」とは言わないと思います。
 
でも、Andy、
僕は、Andyのことを
「バスケが上手い」と思っているよ!
 
 
カッコいいプレーを求めてカッコつけるよりも、
どんな実力であっても目の前の勝負を楽しみ、
自分らしくプレーすることの方がよっぽどカッコいい
ということをAndyが教えてくれました。
 
たぶん、Andyにとってのバスケは、
音楽の合間に遊びでやる程度のものかもしれません。
 
でも、その遊びの中に、
僕がハイライト動画を見漁る中で忘れていた
「子供心」という宝物があったように思います。
 
 
真剣に相手と勝負する楽しさ
型に囚われず自由に遊ぶ楽しさ
 
そんなことを教えてくれました。
 
 
Andy、ありがとう。
 
  
・・・
 

ボールを持っていない時がとても大切

今までのバスケ人生で、
「バスケが上手い」という定義が大きく変わった
2回目の大きな転機。
 
それは大学の部活動で怪我をした時のこと。
 
椎間板ヘルニアになり、練習ができなかったので、
家で横になりながら、「バスケしたいなぁ~」
とパソコンを片手に、YoutubeNBAを見ていたのです。
 
その動画で、Andy並の衝撃と出会いました。
 
NBA選手のボールを持っていないときの動き」
に人生で初めて目が向かったんです。
 
ハイライト動画から知ったように、
Andyから教えてもらったように、
「ボールを持っているとき」=「バスケで一番輝くとき」
と思っていた僕には衝撃的でした。
 
10回くらい、同じシーンを見返して、
NBA選手たちは、ボールを持っていないときでも考えて動いている」
ということに気づきました。
 
バスケを初めて、10年目のことでした。
 
「いや、そんなの当然だろ!気づくの遅すぎ!!」
と言いたくなりますよね。
 
僕も昔の自分に言ってやりたいです。
 
 
でも、本当に気づかなかったんです。
NBAを10年以上見てきていたのに。
 
視点が変わらないと、
自分の固定概念が外れないと、
見える景色はいつも同じ。
 
NBA選手がカッコいいプレーができるのは、
ボールを持っていないときに考えて動いているから、
ボールを持っていない味方が良い動きをしてくれているから。
 
 
このことに気づいてから、
僕の中で「バスケットボールが上手い人」の定義は、
Andy論と掛け合わされ、また大きく変化していきました。
 
オンボールとオフボールは表裏一体。
 
だからこそ、
「バスケットボールが上手い」というのは、
数字では表現できないところに本質があって、
これほど難しく、面白い言葉はないように思います。
 
 
・・・
 
それらを踏まえて、今の僕は
「バスケットボールが上手い人」
という言葉をこう捉えています。
 

「上手さを隠せる人」

 
次に何をしてくるか全く予測できない人。
カッコ悪くてもシュートを決めきれる人。
上手そうに見えないのに時々上手さを見せる人。
 
 
ボールを持っていないときに、
「ボールをくれ!おれが得点をとってやるから!」
という雰囲気を出せば、ディフェンスはボールを持たせないようにしてくる。
 
そうすると、ボールを持ったときの力を発揮できません。
 
だから、ボールを持っていないときに、
「上手さ」を隠して、影を潜めることができれば、
ボールを受けて、自分の力を発揮することができます。
 
また、最終的にボールを持たずとも、
ボールから離れることで味方にスペースを与えたり、
スクリーンなど数字に表れないプレーをしたり、
そういったことでもチームの得点に絡むことができます。
 
 
「俺はバスケが上手い!俺についてこい!」
と上手さを隠せず、周りに自分のことを知らしめれば、
味方を自分以上に上手くさせることはできなくなります。
 
案外、「俺は下手だからなぁ。」
と言っている、思っている人ほど、
さらに成長できて、周りの味方を引き上げられて、
結果としてチームを強くすることができることもあります。
 
 
バスケットボールはチームスポーツ。
 
 
テレビゲームのように、
「シュート力90」×「ドリブル力100」の選手が
「シュート力10」×「ドリブル力10」の選手よりも優れている
とは限らないし、
 
1+1+1+1+1が「5」になることもあれば、
「10」になることもあるし、「2」になることもある。
 
 
単純な足し算や数字で表せるものではないし、
そこにバスケットボールの面白さが詰まっていると思います。
 
 
陸上100m走で、桐生選手が大記録を残しました。
 
未来永劫名前が残る偉業で、
日本人として初めての9秒台。
 
陸上には、「数字を追う楽しさ」があって、
誰がどう見ても、絶対的な価値があります。
 
いつの時代になっても、
誰もが見ても、「凄い」とされる記録を追うのは、
陸上をやっている人にしかわからない楽しさなんだろうな
と、9秒台の映像を鳥肌が立ちました。
 
 
逆に、バスケにはそれがありません。
 
 
「上手さを隠せる人」
 
というのは、
 
「言葉に囚われない人」
 
とも言えるのだと思います。
 
 
小さい頃は、「上手い」「下手」なんてことを気にせず、
ただただ目の前のボールを追いかけて、目の前の相手との勝負を楽しんでいました。
 
そういった子供心があって、
初めて、型に囚われなくなって、
上手さを隠せるようになると思います。
 
 
なので、こうやって文字にして情報発信をしている僕がそこに到達するには、まだまだ時間がかかりそうです(笑)
 
ですが、だからこそバスケは面白いです。
これからも色々な方から学びながら、「本当にバスケットボールが上手い」という言葉を探っていきたいと思います。  
 
今回、声をかけてくださったKei Imaiさん、貴重な機会を提供してくださり、ありがとうございます。
 
サッカーであっても、バスケであっても、本質を追求していけば必ず繋がることがあるということをブログ記事から学ばせてもらっています。
 
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
 
ライタープロフィール
 原田毅
25歳。情報発信を通して、部活動に代わる教育機関をネット上に作ることを目指している。バスケ、武術、教育、神話など様々な分野を学び合うコミュニティを企画・運営中。
ブログ:nbanotdankudake.com