大人になってから学ぶサッカーの本質とは

サッカーの本質を追求するWebマガジン 考えるよりも感じることを大切に 美しさとは何かを感じる心を大切に 大切なものを失わない為に書き綴る

子どもの可能性を奪う大人たち 〜サッカーの育成年代に多いダメな指導者〜

follow us in feedly

サッカーコーチをしている時に、とあるチームのコーチが子どもに対して言い放った忘れられない言葉がある。

「なぜ、お前はパスをしない?なぜドリブルばかりする?余計なことをしないでさっさとボールを離せ。サッカーはお遊びじゃねーの!」

そう言われた子は、そのチームで一番のテクニシャンで遊び心があり、ボールを持てば何かやりそうな雰囲気を纏う子だった。当時、まだ小学2年生だった。

 

 

聞くところによると、その子は転校してきたばかりでチームにも入ったばかりだという。しかし、残念ながらそのチームは典型的な軍隊サッカーで、キック力のある子がディフェンス、足の速い子がオフェンスという決まりなのだそうだ。

 

ボールが来たらとにかく前に蹴る。走る。ゴール目がけて蹴る。駆け引きなど微塵もない。ただただ同じことの繰り返し。そこにはサッカーの「サ」の字もない。試合に出ている子どもたちはそうしなければ外から見ている大人たちに怒られる。だから必死だ。

 

f:id:keikun028:20200226232113j:plain

スポンサードリンク

 

 

子どもの主体的な判断、プレーが全くない。コーチがコントローラーで操作しているかのように試合中は止めどなく指示を出し続ける。

サッカーを遊ぶ子はその子を除いて一人もおらず、大人の期待に答えるためだけに必死に頑張る子どもたちの姿をみて、やるせない気持ちになった。

 

コーチが子どもよりもレベルが低く、可能性のある子どもの未来を奪ってしまっている現場をみて私はとんでもないことだと思った。(私はこのような指導者は逮捕して良いと本気で思っている)

 

コーチに言われて、動揺している子どもに駆け寄って私は「君は間違ってない。気にする必要はないよ。」と声をかけた。

 

その子はきっとこう感じていたに違いない。

「なぜみんなサッカーをやらないんだろう?ボールを持ってプレーしないんだろう?何も考えずにただ蹴って走ってたって面白くもなんともないのに…」

 

育成年代のサッカー現場を数多く見て来ましたが、これに近いチームが信じられないほど多いんです。これは取り巻く大人のレベルがあまりにも低いことを意味していると思います。サッカーを知らないなら知ろうとしてくれれば良い。でもそれをしない人ばかり。

 

私はサッカーなど知らなくても、しっかりと観て、そのスポーツの本質を見ようとすればあのような酷いチームにはならないと思う。それ故、大人のレベルが低いと感じざるを得ない。

 

ものごとの本質を見ようとすらできない人間に、子どもたちの心も、可能性も育むことはできないのだと思う。

 

サッカーの本質を追求する旅はつづく…

 

keikun028.hatenadiary.jp